結論からお伝えすると、原則として、有効な遺言書があれば遺産分割協議書は必要ありません。
遺産分割協議書は、
「相続人全員で、財産の分け方を話し合って決めた内容」を書面にしたもの
一方、遺言書は、
「亡くなった方ご本人が、生前に決めた最終の意思」
だからです。
遺言がある場合の相続手続きの流れ
① 遺言書の確認
- 公正証書遺言か、自筆証書遺言かを確認します
- 自筆証書遺言の場合は、家庭裁判所での「検認」が必要です
② 相続人・財産の確認
- 相続人が誰かを確定します
- 預貯金や不動産など、遺言に書かれている財産を確認します
③ 遺言の内容どおりに手続きを進める
- 遺言に従って、名義変更や解約手続きを行います
- 相続人全員で話し合う必要はありません
👉 遺言書がそのまま「分け方のルール」になります。
それでも遺産分割協議書が必要になるケース
次のような場合は、例外的に遺産分割協議書が必要になることがあります。
① 遺言に書かれていない財産が見つかった場合
例:
- 後から見つかった預金口座
- 書き忘れていた不動産
👉 その財産について、相続人全員で分け方を決める必要があります。
② 遺言と違う分け方をしたい場合
- 相続人全員が合意すれば、遺言と異なる分け方も可能です
👉 その場合、全員の合意内容を遺産分割協議書にまとめます。
③ 遺言の内容があいまい・実務上使えない場合
- 財産が特定できない
- 表現が抽象的で名義変更できない
👉 実務上、協議書で補うことがあります。
遺産分割協議書が必要な場合の流れ
① 相続人全員で話し合い
- 財産の分け方について合意します
② 遺産分割協議書を作成
- 合意した内容を正式な書面にします
③ 相続人全員が署名・押印
- 実印での押印
- 印鑑証明書の添付が必要です
👉 1人でも欠けると無効になります。
女性の方に知っておいてほしいポイント
- 遺言があれば、相続人同士で話し合う負担が大きく減ります
- きょうだい・親族と連絡を取らずに済むケースも多いです
- 「もめないため」だけでなく「気持ちの負担を減らす」ための遺言です
当事務所のスタンス
当事務所では、
- すでに話し合いがまとまっている内容を、法的に整った書類にするサポート
- 遺言がある場合は、遺言に沿った手続きの整理
を中心にお手伝いしています。
※ 相続人同士の調整や交渉が必要な場合は、弁護士のご相談をおすすめしています。
「遺言があるのに、何から始めたらいいかわからない」
「協議書が必要かどうか不安」
そんなときは、お気軽にご相談ください。

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